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| 2 白河 | 多賀城 |
増りて |
し枝をつらぬる契の末も |
て末松山といふ |
それより野田の玉川 ・沖の石を尋ぬ |
の労をわすれて |
今眼前に古人の心を閲す |
跡たしかならぬ事のみを |
にかくれ |
語傳ふといへども |
武皇帝の御時に当れり |
東山節度使同将軍恵美朝臣 |
鎮守府将軍大野朝臣東人之所置也 |
幽也 |
つぼの石ぶみは高サ六尺餘 |
壷碑 市川村多賀城に有 |
符の菅有 々十符の菅菰を調て国守に献ずと云り |
かの画図にまかせてたどり行ば |
あやめ草足に結ん草鞋の緒 |
爰に至りて其実を顕す |
の染緒つけたる草鞋二足餞す |
くれぬ ・塩がまの所 々 |
さ とはよみたれ ・天神の御社など拝て |
と云とぞ みさぶらひみか |
あせび咲ころ也 |
て ゝ ・よこ野 ・つ ゝじが岡は |
ころを考置侍ればとて |
る者と聞て知る人になる |
て四五日逗留す |
名取川を渡て仙台に入 |
桜より松は二木を三月越し |
たりければ |
武隈の松みせ申せ遅桜 と挙白と云もの ゝ餞別し |
けしきになん侍し |
と聞に ゝのほひて |
し とは詠たり 々 |
橋杭にせられたる事などあればにや 松は此たび跡もな |
出 |
にわかれて |
武隈の松にこそ |
岩沼に宿る |
笠嶋はいづこさ月のぬかり道 |
の折にふれたりと |
侍れば ・笠嶋も五月雨 |
今にありと教ゆ |
る山際の里をみのわ ・笠嶋と云 ・かた見の薄 |
塚はいづくのほどならんと人にとへば |
鐙摺 ・白石の城を過 |
こす |
命なりと |
羇旅辺土の行脚 |
出る ゝえて |
又旅立ぬ ゝまず |
さへおこりて |
降て ・蚊にせ ゝられて眠らず |
火かげに寝所をまうけて臥す |
坐に筵を敷て |
其夜飯塚にとまる |
五月朔日の事也 |
笈も太刀も五月にかざれ帋幟 |
物とす |
入て茶を乞へば ゞめて什 |
かなと |
し |
はらの古寺に一家の石碑を残す |
に大手の跡など |
ね尋ね行に |
が旧跡は |
月の輪のわたしを越て |
早苗とる手もとや昔しのぶ摺 |
にふしたりと云 |
此石を試侍をにくみて |
る |
遥山陰の小里に石半土に埋てあり |
あくれば |
の岩屋一見し |
て ゝりぬ |
更知人なし |
ば 々に尋侍れど も |
路より近し ゝ近うなれ |
等窮が宅を出て五里計 |
世の人の見付ぬ花や軒の栗 |
行基菩薩の一生杖にも柱にも此木を用給ふとかや |
栗といふ文字は西の木と書て西方浄土に便ありと |
付侍る |
僧有 |
此宿の傍に |
三巻となしぬ |
無下にこえんもさすがにと語れば ・第三とつ ゞけて |
風流の初やおくの田植うた |
を断て |
くるしみ ゝれ |
日と ゞめらる |
影うつらず |
ひて |
高く ・相馬 ・三春の庄 ・下野の地をさか |
とかくして越行ま ゝに |
卯の花をかざしに関の晴着かな 曽良 |
衣装を改し事など ゞめ置れしとぞ |
花の咲そひて |
を俤にして |
一にして ゞむ |
定りぬ |
心許なき日かず重るま ゝに ゝりて |
2 白河 | 多賀城 |
お く の ほ そ 道 松尾芭蕉著 底 本 / 西村本 |
お く の ほ そ 道 文 学 館 収 蔵 文 書 |
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